絵が先 聴く少年

『絵が先』シリーズ第三弾。 少年が聴くのは過去か、未来か、あるいは幻か――…… 四人の書き手によって紡ぎ出される四通りの物語。 貴方にも聴こえますか? 【立ち読みサンプル】 少年再構築 有川憂 家の角を曲がった所で、ガラ […]

書誌情報

(編著)色崎

  • 装画:色崎
  • ページ数:43
  • 価格:無料
  • ファイル形式:PDF
  • 発行日:2010/12/19
  • 改訂日:2010/12/19

この電子書籍を読む

『絵が先』シリーズ第三弾。

少年が聴くのは過去か、未来か、あるいは幻か――……

四人の書き手によって紡ぎ出される四通りの物語。

貴方にも聴こえますか?

【立ち読みサンプル】

少年再構築 有川憂

家の角を曲がった所で、ガラクタの積み上げられた空き地に裸足で立つ少年がいた。腐って縫い目の解けた畳の上、躍るように目を閉じて両手を広げる。

「リコンストラクション!」

凛と声を放つと、足元のガラクタが舞い上がり花や木が実像へ透明に重なり浮かんでいく。

「そう。ここへ帰りたかったんだ?」

その言葉に反応したように木造家屋が再現され、中から白髪の老婦人が笑い泣きで飛び出して来た。学生服に褞袍という少年の背中から、すっと白髪の老人が現れた。

【続きは本編で!】

[`evernote` not found]