流離国譚

月のように凛と美しく、青竹のように清々しい恋の話。
貴方の静かな夜を、ひとときこのお伽噺にお割きいただけたら幸いにございます。

書誌情報

(編著)有川憂

  • 装画:漆原密花
  • ページ数:120
  • 価格:無料
  • ファイル形式:PDF
  • 発行日:2010/11/12
  • 改訂日:2010/11/12

この電子書籍を読む

月のように凛と美しく、青竹のように清々しい恋の話。
貴方の静かな夜を、ひとときこのお伽噺にお割きいただけたのなら幸いにございます。

【立ち読みサンプル】

ひそかにはぜる

むかぁし、昔の物語にございます。

唐竹の林に囲まれた国に、降り立つ天女が二人。

薄桃の果実を模した玉を下草にそっと置き、薄衣を翻し唐竹の先の先、そのまた先へと飛び立ちました。

後に残るは美しい玉の果実。若竹色の淡い光を受け、ゆろゆろ輝く表面がちりりと音を立て、密かに爆ぜたのでございます。

【続きは本編で!】

[`evernote` not found]