子猫を拾ったのは俺だった。
でも、くじけそうな俺とチビを助けてくれたのはきみ。
俺に救いをあたえてくれたのも……。
知ってる?
いま、泣いてしまいそうなほど幸せなんだ……。
【立ち読みサンプル】
ある日、コンビニへの買い出しの途中で子猫を拾った。
寮住まいの自分としては、もちろん連れて帰れないことは分かっていたのだが、何度「駄目だよ」とお尻を押しても、消えそうな声で鳴いて追いすがるので、とうとう抱き上げてしまったのだ。
よく見るとまぶたは目やにでふさがりそう。見た目よりずっと身体は軽く、アバラがゴリゴリと指に触れた。
きっと「これを逃したら二度目はない」と必死で出てきたのだろう。
病院に連れて行くと「ミルクが要るけど缶入りしかないからなあ」と困った顔をされた。
【続きは本編で!】
きゅん♥教の魔術師であり宣教師でもある筆者の、現時点での集大成ともいえる作品です。
リアリティに溢れながらも、ありえないレベルの清潔感、清涼感。そして儚さ。
BLは苦手という方は多いと思いますが、それでも猫好きな方にはぜひ読んでいただきたいです。
これは猫小説としても、秀逸だと思います。
胸キュンしちゃいました。
BLだけど、BLダメな人も絶対に読める一冊になっていると思います。
もしかしたら、のリアリティさがにじみ出て、あああ、こんなシチュエーション
絶対にありそう!!と思わず納得してしまいました。
猫好きにもたまらない1冊になっているのではないでしょうか…。
巻末の宣伝ページにあった「きゅんの魔術師」というもりかさんのキャッチフレーズが、ホントにぴったり!と思いました。
まだ「恋」とは呼べない「好き」の切なさ、男の子らしい繊細さ、懸命さ、そして精一杯背伸びをして何かをしようと思う気持ち……。
一匹の猫を通じて見えてくるふたりの世界にドキドキしっぱなしです。
「ふたりともイイ男になれよ~(感涙)」とエールを送りたくなる小説です。
おばちゃんは読んで涙が出ました。(実話)
多感な時期にどう取るべきか、どう伝えれば良いのか迷う「好き」の2文字と、気休めや甘やかしとは違うやさしさ。それを気負わず与えてくれる大切な存在が染みます。
こんなお話を書いてくださった「きゅんの魔術師」もりかさんに感謝です。
そして見返しの万夜室長写真・・・あああああああああああああもふりたいぃぃぃ!!