捧げる花もなし姫

神様との約束は千年の美しさ。 それは僥倖か、それとも呪いか…。 絶望の果てにあるものは、虚無のみなのか…。 幸せを願うすべての人に捧げます。 ※2010年12月11日発行の改訂第四版以降は新装版になります。 【立ち読みサ […]

書誌情報

(編著)もりか

  • 装画:漆原密花
  • ページ数:30
  • 価格:無料
  • ファイル形式:PDF
  • 発行日:2010/10/26
  • 改訂日:2010/12/11

この電子書籍を読む

神様との約束は千年の美しさ。
それは僥倖か、それとも呪いか…。
絶望の果てにあるものは、虚無のみなのか…。
幸せを願うすべての人に捧げます。

※2010年12月11日発行の改訂第四版以降は新装版になります。

【立ち読みサンプル】

夜天の星が今ほど少なくはなく、冬が今ほど暖かくはなかったころ、遠い国に一人のお姫様が生まれました。

その女の赤ちゃんは、生まれて間もないと言うのに、すでに美しさで人々を惹きつけずにはおかないほどでしたので、名付け親になった仙女は、

「この姫君の前ではどんな花も己を恥じてその身を散らすでしょうから、『捧げる花もなし』という名前にしましょう」

と言いました。

王様もお妃様も、本当はもっと愛らしい名がいいと思ったのですが、名前は名付け親だけが贈ることのできるものだったので何も言いませんでした。

【続きは本編で!】

[`evernote` not found]