怪集 仙履蘭の妻

「私が死んだら、啓ちゃんに解剖をしてほしいの」 不治の病に冒された心臓外科医である妻は、解剖医の夫に全てを託した―― 青山藍明が描く本格ホラー作品。 【立ち読みサンプル】 突発性心筋裂、別名『蘭裂病』。 心臓の壁を構成す […]

書誌情報

(編著)青山藍明

  • 装画:とん
  • ページ数:172
  • 価格:無料
  • ファイル形式:PDF
  • 発行日:2011/05/18
  • 改訂日:2011/05/18

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「私が死んだら、啓ちゃんに解剖をしてほしいの」

不治の病に冒された心臓外科医である妻は、解剖医の夫に全てを託した――

青山藍明が描く本格ホラー作品。

【立ち読みサンプル】

突発性心筋裂、別名『蘭裂病』。

心臓の壁を構成する筋肉、心筋に原因不明の亀裂が発生し、やがて蘭の花のように裂けてしまうので、この名が付いたという。

効果的な外科処置も見つかっておらず、服薬で亀裂の進行を抑制する事もできない。いわば、発病した者は心臓が裂け、死を待つ以外に道はないという難病なのだ。

僕、笠原啓太の妻、アキがこの恐ろしい病に冒されている、と知ったのは結婚して五度目の春を迎えようとしていた頃である。

【続きは本編で!】