書誌情報
※この作品は成人男性向け小説です。18歳未満の閲覧、ダウンロードはご遠慮下さい。
(編著)水澤純
- 装画:朱鷺戸 司
- ページ数:37
- 価格:無料
- ファイル形式:PDF
- 発行日:2011/01/14
- 改訂日:2011/01/14
疚しいと思うほど、魅力的なのは何故だろう―――?
恩愛は疑いようもなく、しかしこの身を焼く熱に逆らえない。
禁断の母子愛、白濁文庫待望の第一弾。
【立ち読みサンプル】
高校二年のとき、憧れの先輩がいた。
十一月の文化祭が終わった後、実行委員の執務室で、偶然彼と二人きりになった。
来年卒業する彼に、愛美は想いを告げた。
一瞬、驚いたように目を瞠り、暫く愛美を見つめていた彼は「知らなかったな。君にそんなふうに思われていたなんて」と微笑んだ。
彼は生徒会の元会長で、頭脳明晰、容姿端麗な最低の男だった。
「可愛いね。一度くらい相手してやってもいいよ」
【続きは本編で!】
「とんでもない」というのが、正直な感想です。
あらゆる意味で、全方位から容赦なく「とんでもない」。
禁断の母子愛を描いたという面で、大きく好き嫌いが分かれる作品だと思います。
しかし、根底に流れるテーマはとても哀しい。この親子は救いようがない…けれど、どうにかして
救われることを願いたい。ラストの余韻に浸りながら、そのことばかりを考えています。
「親子」という最も堅固であろう枷が外れた姿は哀しいけれど目が離せないものでもあるんだなと思いました。ラストの選択肢、分かる気がします。