ねこや堂とつくね乱蔵が語る、猫に纏わる怖い話。
全ては創作、創作のはず。創作ですよね……。筆の確かなお二人の手で、むしろ創作であってほしい怪異譚の数々をどうぞ。
【立ち読みサンプル】
爪研ぎ ねこや堂
カリカリッ、と爪を研ぐ音がする。
半分寝ぼけながら目を開けると、尻尾の短い大きな三毛猫が押し入れを引っ掻いている。
「そんなとこ爪研ぎすんなよ、ミケ」
追い払い、半開きの襖の中を見て気付いた。
中に落ちていた祖母ちゃんとミケの写真。
お盆だもんな。墓参り行かなきゃ。
死んでからも律儀な奴。
【続きは本編で!】
油断ならない一冊です。
これ以上は…、どうぞ、ご一読くださいませ。
お話の中に描かれる、些細な猫の息遣いや気配も
心に残ります。描かれている猫、一匹一匹が生きています。
歩み寄ってきたかと思えば、するりと交わし、牙を剥いたかと思えば、喉を鳴らす。
そんな猫のような猫怪談本。にやっと、ホクっと、ぞくっと。
楽しませていただきました☆
冒頭にもあったように、どうしてこう「怪談好き=猫好き」が多いのでしょうねw
私もそれに漏れないひとりですが。。。w